2024.09.19
製品を市場に出すにあたっては、
製品の企画があって、仕様決定し、具体化(設計、試作、発注)という順番で物事が進んでいきますが、
ここで、特許・意匠などの出願をいつ行えばいいのか、という疑問があると思います。
あたりまえの話ですが、
「製品が具体化していれば出願できる」
ということがいえますが、それがどの程度なのか?
実際には、製品が具体化した段階では発明が外部に知られてしまうか、
知られてしまう寸前、という状態になっていると思います。
たとえば、
・外注に試作をお願いする
・実験を行う
などです。
などです。
また、他の機器の部品となる製品の場合、
・サンプルとして他社に提供する
・試作品に搭載するために他社に提供する
・営業の際に仕様を開示する
など、公知になるまで待ったなし、の状態です。
特許は、急げば3、4日で出願できないこともないですが、
内容のチェック、必要な権利範囲の検討など、
精度が下がってしまうおそれがあります。
なので、ご相談いただくタイミングとしては、
製品企画 → 仕様決定
この間にまず軽くご相談いただけると良いと思います。
もちろん、この段階で社内で「どのような権利を取ろうか」という打ち合わせを行ってからでも十分です。
肝心なのは、仕様決定して、
試作等ができる前
には、出願の相談に持っていけるようにする、ということです。
他の言い方をすると、
構想設計完 → 詳細設計完
の期間のうち、詳細設計に目処がたったくらいのころがちょうどいいかもしれません。
詳細設計と特許明細書の作成とを同時進行する程度で進め、
詳細設計での問題も反映しつつ、特許明細書を修正できればベストではないかと思います。
また、特許をとるにあたっては、
・当初の仕様決定の段階で捨てた案
も特許として価値がある場合もあり、
出願しておいたほうが良いという考え方もありますし、
構想設計で捨てた案、詳細設計で捨てた案も、
包括的に権利化できる可能性もあります。
競合する製品をなるべく排除するには、
製品+その周辺の技術
も包括的に権利を取得し、競合製品をなるべく遠ざけることが必要です。
企画→仕様決定の段階で排除した案は、「周辺の技術」に該当するかもしれません。
安易に捨てず、もう一度見直してみてください。
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弁理士法人エピファニー特許事務所
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